Windermere_Lake District旅の絵をもとに随想しています。 本日(2/14)は湖水地方です。 湖水地方は、イングランド北西部、カンブリア地方の中心部にあります。 氷食を受けた山々と大小15に及ぶ氷河湖を含みます。 1951年に国立公園に指定されました。高地はヒースの茂る湿原や牧草地となっています。湖のうちあるものはマンチェスターなど近隣の大都市の水源として利用されています。 氷河湖について・・ 新生代の第4紀の氷河時代、ヨーロッパでも、スカンジナビア半島やアルプス山系を中心に何回か氷河の前進・拡大期が記録されています。 イギリス諸島でも、氷河が発達し、ほぼ全域が氷床下に埋もれた時代がありました。 最後の氷河・前進期は、イギリス全土の4/5が厚い氷床に覆われ、残る南部イングランドも荒涼したツンドラ地帯となりました。氷河の消失した今も、イングランド北部カンブリアの湖水地方やヨークシャーの山々には、さまざまな氷河地形が残っています。 カールに囲まれた山稜と深いU字谷底に広がる湖沼群がおりなす風景は、“大ロマン派”を代表する詩人 :ワーズワース(Wordsworth)(1770~1850)をはじめ多くの詩人、文人に愛されました。 氷河が引き新石器時代に入りますと、温和な気候の下で南から森林が広がり、やがてイングランド全土はカシの森で覆われました。 現在は夏涼しい西海岸海洋性気候なので、ブドウ、モモ、トウモロコシなどの栽培は不可能です。一時期、ローマ帝国支配下の時代は、辛うじてブドウの栽培が可能な気候でありました。 さて、上の絵はウルス湖(Ullswater)を望んだもので、代表的な湖水地域の風景です。 下の絵はウィンダミア湖(Lake Windermere)南端のLakesode波止場を望んだ風景です。対岸までの定期船や遊覧船が停泊しています。陸の駐車場からは、南のハヴァースウェイト(Haverthwait)まで5.6kmを蒸気機関車(Lakeside&Haverthwait Railway)が走り、レヴァン渓谷の美しい湖や川を眺めることができます。 「ピータラビットのお話」のビアトリス・ポータ(Beatrix Potter)1866~1943)については明日紹介しますが、ポータの別の素顔がこの湖水地方にあります。 ナショナルトラスト運動はこの湖水地方から起こり、現在湖水地方の1/3を、イギリス全土の1/100が、ナショナルトラストの管理下にあり、当時のままの姿を厳格に保存しています。 湖水地方北側の、ダーウェント湖(Darwent Water)やターンハウズは絵本の収益金でビアトリス・ポータ(Beatrix Potter)が買取ったもので、死後ナショナルトラストに寄贈されました。 ウィンダミア湖(Lake Windermere) 湖水地方には、 ・ウィンダミア湖(Lake Windermere), ・コニストン湖(Coniston Water), ・ウルス湖(Ullswater), ・サルメア湖(Thitlmere), ・ダーウェント湖(Darwent Water), ・ヴァッセンスウエイト湖(Bassenthwaite Lake), ・クルモック湖(Crummock Water), ・グラスミア湖(Lake Grasmere), ・ロース湖(Loweswater), ・エンナーデイル湖(Ennerdale Water), ・ワース湖(Wast Water) などの氷河湖があります。 Lakeの名前がついているのはウィンダミア湖(Lake Windermere)や、ヴァッセンスウエイト湖(Bassenthwaite Lake)ですが、ほとんどの湖は、~mere,~waterなどの語尾をもち”池”の名前を持ったものとなっています。 上の絵のウルス湖(Ullswater) も大きい湖ですが、下の絵のウィンダミア湖(Lake Windermere) が最大で、長さ18km、幅1km-2kmほどあります。 鉄道はウィンダミア湖(Lake Windermere)の中ほど、東1kmにあるウィンダミア駅(Windermere Stn.)です。駅前のビクトリア・ストリートには、カンブリア(Cumbria)地方の熟練クラフト作品の展示があったり、近くのビアトリックスポータアトラクション(World of Beatrix Poter Attraction)では、ピータラビットやミセス・ディギーウィンクルやいたずら好きのねずみたちと会うことができます。駅前の通り以外は、自然がよく残されており、絵本さながらの美しい景色を堪能できます。 ジャンル別一覧
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